10月31日 決算特別委員会

議事
(1)付託決算の審査
  ア 報告第1号 令和4年度墨田区一般会計歳入歳出決算
  イ 報告第2号 令和4年度墨田区国民健康保険特別会計歳入歳出決算
  ウ 報告第3号 令和4年度墨田区介護保険特別会計歳入歳出決算
  エ 報告第4号 令和4年度墨田区後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算
   以上4件を一括して議題に供した後、一般会計の款5・民生費及び款6・衛生費並びに介護保険特別会計の質疑を一括して行った。
   なお、委員会の午後の再開後に、理事者から発言の申出があったため、これを聴取した。
   質疑終了後、立憲民主党及び自由民主党からの申出により、委員間討議を行った。
   その後、本日の会議を終了し、11月1日(水)午前10時から委員会を開会し、一般会計の産業観光費及び土木費の質疑を行うこととした。
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             会議の概要は、次のとおりである。
                             午前10時00分開会

○委員長(堀よしあき) 
 ただいまから決算特別委員会を開会いたします。
 早速議事に入ります。
 付託決算の審査を行います。
 報告第1号、報告第2号、報告第3号及び報告第4号の各会計決算、以上4件を一括して議題に供します。
 本日は、一般会計の款5民生費及び款6衛生費並びに介護保険特別会計の質疑を一括して行います。
 それでは、順次質疑を承ります。

◆委員(井上ノエミ) 
 74ページの社会福祉総務費の中国残留邦人等支援事業費について伺います。
 この事業では約1億7,900万円が支出されています。中国からの残留邦人がたくさん帰国されているのは随分昔だと思います。現在、墨田区には、残業邦人の方は何人住んでいらっしゃるのでしょうか。

◎生活福祉課長(渡邊浩章) 
 中国残留邦人の区内の人数、世帯数をお答えいたします。
 現在57世帯、69人です。そのうち中国残留邦人の生活支援給付を受給されている方につきましては、現在55世帯で67人になります。

◆委員(井上ノエミ) 
 残留邦人の方は、戦争の後、中国に置き去りにされて大変な苦労をした方です。大変お気の毒な人生だったと思いますので、国として支援していくのは当然だと思います。現在、生活の上でどのような問題を抱えているのでしょうか。子どもたちの状況など分かっていることを教えてください。また、現在の支援内容についてご説明ください。

◎生活福祉課長(渡邊浩章) 
 今ご質問いただきました3点、生活上の困難、子どもの状況、支援の内容についてお答えいたします。
 まず1点目、現在支給を受けている方の年齢が80歳を超えるという状況になっております。また、医療や介護、通院する方がどんどん増えているという状況です。ご家族で対応することもなかなか難しいという状況がありますので、介護についても、医療についても中国語で対応できるところへ通うというような状況でございます。また、ケアマネジャーさん等との意思疎通の部分についてもありますし、入所施設についても限定されてしまうという状況があります。
 次に、子どもの状況となります。これは2世の方になりますけれども、現在2世の方で墨田区の中国残留邦人の支援給付を受けている方はおられません。ほとんどの方が就職して、又は自営業を行って生計を維持しています。日本語のコミュニケーションという部分からなかなかうまくいかず、就労につながらないというような場合もありますし、ご病気によって就職、仕事ができないということで、生活保護を受けている方も中にはおられます。
 最後に、支援の内容です。医療に関してなんですけれども、やはり支援相談員だけではなかなか対応できないということがありますので、自立支援の通訳を行う方を派遣する、また医療の現場でそういう情報の共有を行うということがあります。
 介護に関しては、担当者会議に支援相談員も参加して、ケアマネジャーと情報の共有を行う、また、中国語対応のできるデイサービスに案内するとか、簡易的な中国語の使えるケアサービス、デイサービスを利用するなど、コミュニケーションができるような環境をつくっているところです。
 また、年に1回なんですけれども、中国残留邦人の方のご家族と懇談会を設けて、医療、介護の知識を周知し話し合う場と、ご本人がお亡くなりになったという状況を想定する終活といいましょうか、そのような情報共有の場も設けているところです。

◆委員(井上ノエミ) 
 次に、84ページの老人福祉費に関連して、独り暮らし高齢者の支援について伺います。
 区内の独り暮らしの高齢者の世帯数はどのくらいあるのでしょうか伺います。
 墨田区では、独り暮らしの高齢者に対しては様々な支援をしていますが、葬儀、財産の相続、死後の事務などに関してはどのような支援をしているのか伺います。
 豊島区では、終活あんしんセンターを設けています。社会福祉協議会と連携して、高齢者が安心して最期を迎えられるようにサポートしています。墨田区でもそのようなサポートが必要と思いますが、ご見解を伺います。

◎福祉保健部副参事(清水洋平) 
 まず、区内の独り暮らし高齢者の世帯数について私から回答させていただきます。
 令和2年の国勢調査の数値でございますが、65歳以上の単独世帯数につきましては1万7,478世帯となってございます。

◎厚生課長(若菜進) 
 後段の質問についてお答えいたします。終活支援に関わることかなと思っております。
 終活支援については、令和4年度から墨田区社会福祉協議会がすみだあんしんサービスを開始し、その中で葬儀や埋葬方法あるいは家財の片付けなど、死後事務を第三者に委任しておくことができる死後事務委任サービス、あるいは相続に関することを決めておくことができる公正証書遺言作成サービスなどのエンディングサポートといったものを行っています。
 また、ご紹介のありました豊島区社会福祉協議会が受託運営している豊島区の終活あんしんセンターですが、まずは事業内容の詳細を確認、研究させていただき、墨田区社会福祉協議会にも意見を伺いながら、事業の必要性あるいは本区での実施の可能性などを検討していきたいと考えております。

◆委員(井上ノエミ) 
 次に、90ページの心身障害者福祉費、特に重度の身体障害者グループホームの整備について伺います。
 なかなか見つからなかった用地もひきふね保育園の跡地に決まって大変よかったと思います。ただ、最近その用地には、墨田区医師会もビルを建設する予定だと聞きました。まず事実関係を確認したいと思いますが、用地を医師会とどのように分けることになったのか伺います。

◎ファシリティマネジメント担当部長(大竹恵介) 
 旧ひきふね保育園跡地についての医師会への貸付けにつきましては、先の9月の委員会で報告したとおりなんですが、基本計画の主要な事業ということでグループホームが載っていて、候補地を探してひきふね保育園の跡地に決定しました。必要な面積については全てを使わないで済むということで、残った部分につきまして、医師会といろいろ協議・調整し、9月の委員会で貸し付けるということを報告しました。
 敷地分割につきましては、一筆の土地の中で地積測量図、土地の図面で座標を含めてここからここまでと分けるという手段になると思います。

◆委員(井上ノエミ) 
 容積率を考えると敷地が狭いという声が保護者の方から出ています。バスがぎりぎりでしか入れないという問題もあるようです。また、重度の障害者の使う車椅子はかなり大きいので十分なスペースが必要です。もう少し敷地を増やすとか、容積率を緩和する必要があると思いますが、ご見解を伺います。

◎障害者福祉課長(瀧澤俊享) 
 既に区内で運営している車椅子の方が利用しているグループホームの面積などを参考にしますと、今回の敷地でも十分な面積が確保できると計算しています。委員ご指摘のとおり、部屋の十分なスペースを確保すること、ほかにも廊下の幅だとか、食堂やリビングの広さだとか、あとバスが入れることについて、また雨でも濡れずに送迎バスの乗り降りができるなど、利用者の方が住みやすくなるような建物になるよう、運営事業者が担当部署と協議しながら設計を行っているところです。

◆委員(井上ノエミ) 
 以前にも委員会で指摘していますが、八広地域は洪水になれば、建物の2階まで水没する可能性があります。したがって、その可能性を考えて設計する必要があります。油断すると大変な問題になる可能性もあります。現在検討中の建物は、洪水対策という観点を十分に考えて設計されているのか伺います。

◎障害者福祉課長(瀧澤俊享) 
 運営事業者とは、墨田区のハザードマップを見ながら、水害が起きる可能性も踏まえて検討しています。ただ、それ以外にも重度の身体障害者の方をなるべく多く受け入れること、部屋の広さも十分に保つこと、いろいろな要素がありますので、それらを総合的に検討しながら設計を進めているところです。

◆委員(井上ノエミ) 
 次に、100ページの児童福祉費に関連して伺います。
 内閣府は、全国の保育園、幼稚園で起きた子どもの命の危険につながりかねないヒヤリハット事例についての事例集を作成しました。ネットで公開されていますので私も見ました。以前、死亡事故を起こした送迎バスでの降ろし忘れや園外保育での置き去りなどがあります。私の地元の若宮公園でも、午前中には多くの園児が遊んでいます。たくさん子どもがいますから、うっかりすると置き去り事故が起きてしまいそうです。
 墨田区では、このような事故についての情報は保育園、幼稚園から報告されていますか。また、どのような事故が起こっているのかも教えてください。

◎子ども施設課長(細谷勇治) 
 まず保育園におきましては、そうしたヒヤリハット事案、あるいはそれにつながるような事案が発生した場合におきましては、区に報告をいただくことになっております。また、私立幼稚園につきましても日々園との情報連携を行っておりますので、事故等が起きた場合の報告というのは受けるようになっております。
 認可保育園からの報告の中で、例えば今委員からお話をいただいた内閣府によるヒヤリハット事例集におけるレベル0、間違ったことが子どもに実施される前に気付いた場合という事案も含まれているものではございますが、少しでもそうした事案の発生を減少させ、園における子どもの安全・安心の確保の徹底に向けて、引き続き定期的な園訪問、相談支援、モニタリング等の実施を図っていきたいと考えております。

◆委員(井上ノエミ) 
 若宮公園は自動車の通行の多い道路に面していますから、子どもが置き去りにされると大変危険です。日頃から保育園に全国での事故情報を共有して、注意喚起をすることが大変重要だと思います。墨田区では、事故防止のためにどのような対策を取っているのか伺います。

◎子ども施設課長(細谷勇治) 
 公立保育園等におきまして、そうした園外保育を安全・安心に実施していくためにマニュアルを作成しております。公園などでの野外活動、日常的に散歩を行う場合につきましての実施手順、実施基準、留意点をまとめているものでございまして、各園において職員が共有し、日々確認できる体制というのを整えております。
 園における日々の対策としてのマニュアルの中にも規定しておりますけれども、例えば日常散歩に行く場合におきましては、実施前に職員が現場を下見する、あるいは危険箇所、安全点検が必要な箇所を把握すると。活動中の職員配置を常に考えて、下見を行った上で事業計画書を作成しております。実施中も職員同士で声を掛け合い、連携を図りながら実施をしておりまして、常に子どもの安全・安心というのを図ることに努めております。

◆委員(井上ノエミ) 
 家庭的保育者、子どもを預かる保育ママでも事故が起こる可能性があります。家庭内で起こる事故、例えばやけどや椅子やテーブルからの落下事故、異物の誤飲などは普通の家庭でも起こる事故です。保育ママはベテランの方が多いので十分注意をしていると思いますが、子どもは何をするか分かりません。その意味で、保育ママにも家庭内の事故について注意喚起していただきたいと思います。
 現在何かやっていることはありますか。また、これまで事故は起こっていないのか伺います。

◎子ども施設課長(細谷勇治) 
 保育ママですけれども、マンションの部屋や個人宅が保育室となっておりますが、キッチンや階段には子どもが入れないよう柵をする等々、あくまで保育専用の仕様になっておりまして、環境を整えて保育をしております。
 子どもの安全を図るため、本年4月から安全計画を策定することとなっておりますので、保育ママも各保育室で安全計画を策定しております。
 保育ママのこれまでの運営の中で、やけどや椅子やテーブルからの落下事故といった事故は起きておりませんが、定期的に区の職員あるいは連携園の保育職員が保育ママを訪問しております。保育現場において危険はないかの確認、アドバイスを行っております。また、区主催の保育士向けの研修にも積極的に参加を促しておりまして、とにかく子どもの安全・安心の確保に努めているところでございます。

○委員長(堀よしあき) 
 委員会を再開いたします。
 これより委員間討議を行います。
 順次、意向を確認いたします。
 初めに、新しいすみだは委員間討議の意向がありますか。

◆委員(井上ノエミ) 
 ありません。

○委員長(堀よしあき) 
 それでは、まず委員間討議の内容及び対象者について簡潔に発言を願います。

◆委員(井上ノエミ) 
 児童館の職員に対する処遇改善については、課題認識を持っています。

○委員長(堀よしあき) 
 それでは、委員間討議を行います。
 順次、発言を願います。

◆委員(井上ノエミ) 
 ファミリー・サポート・センターとはぐ(Hug)のことについては、一緒のほうがいいと思います。
 5歳児健診の検討は大丈夫です。